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広島市、安佐南区、心療内科、精神科、うつ病、パニック障害、不眠症

「薬の話」

緑井メンタルクリニック、上西清

平成25年9月25日

注)医薬品の商品名は、もっとも一般的と思われる品名を記載しました。その商品を勧めているわけではありません。

4疾患5事業に、「精神疾患」を追加

厚生労働省は、地域医療の基本方針となる医療計画に「精神疾患」を追加して「五大疾病」とする方針を決定した。(2011年7月)

日本人と自殺

1998年から2011年までの日本の自殺者は、年間3万人を超えていた。

人間には2つのタイプがある

躁うつ気質(淋しがり屋) 分裂気質(孤独を好む人)
他人と深く関わりあっていないと淋しい。 適度な孤独を好み、淋しくても自由が良い。
人に認められたくて努力する。人に認められないことには努力できない。 他人を気にせずに、マイペースで柔軟に生きる。
中高年層に多い。 若年層に多い?
自分の感情がコントロールできない。他人の感情にも巻き込まれやすい。 理知的。時には冷酷非情。
終身雇用の会社や、戦前の日本の農村に適応する。 狩猟社会、ネット社会、格差社会に適応する。
孤独な社会では、トラブルメーカーとなることもある。 他人を信用しない。親密な人間関係が築けない。

統合失調症の陽性症状(正常では存在しない精神機能)

各種の妄想、幻覚(幻聴と幻臭が多く、幻視は少ない)、顕著な思考障害(滅裂思考など)、緊張病症状、奇異な行動、自我の障害(思考伝播、作為体験)

統合失調症の陰性症状(正常な精神機能の減少または欠如)

  • 感情の鈍麻と平板化、無感情
  • 意欲・自発性の欠如、周囲への無関心
  • 快感消失
  • 会話の貧困
  • 寡動・動きの緩慢
  • 社会的ひきこもり、自閉
  • 連合の弛緩

この傾向が適度であれば、孤独な今の時代に生きるうえで有利なこともある。

抗精神病薬の副作用

症状:

  • 振戦(ふるえ)
  • 筋固縮(筋強剛)
  • 前傾姿勢
  • 小刻み歩行
  • 無動
  • 構音障害(呂律がまわらない)
  • 嚥下障害。

自律神経症状:

  • 便秘
  • 口渇
  • 尿閉
  • 心電図異常。

以上の副作用は、定型抗精神病薬(古くからある薬)で出現しやすい。非定型抗精神病薬(新しい薬)でも、一部にはある。

定型抗精神病薬

ブチロフェノン系(幻覚妄想に効く、鎮静作用は弱い、パーキンソン症状をきたしやすい)

ハロペリドール(セレネース)、ブロムペリドール(インプロメン)、チミペロン(トロペロン)など。

フェノチアジン系(鎮静作用が強い、抗幻覚妄想作用は弱い、自律神経系の副作用が出やすい)

クロルプロマジン(コントミン)、レボメプロマジン(ヒルナミン)、ゾテピン(ロドピン)など。

非定型抗精神病薬

リスペリドン(リスパダール)、オランザピン(ジプレキサ)、クエチアピン(セロクエル)、ペロスピロン(ルーラン)、アリピプラゾール(エビリファイ)、ブロナンセリン(ロナセン)、パリペリドン(インヴェガ)など。

陽性症状だけでなく、陰性症状や認知機能も改善する。

副作用は、体重増加、耐糖能の低下、糖尿病の発症と悪化など。

オランザピン(ジプレキサ)とアリピプラゾール(エビリファイ)は、躁病にも適応がある。

デポ剤(1度注射すれば2~4週間効く薬)

フルデカシン(4週間に1度):フルメジンの注射液。
ハロマンス(4週間に1度):ハロペリドールの注射液。
リスパダールコンスタ(2週間に1度):リスペリドンの注射液。

三環系抗うつ薬

イミプラミン(トフラニール)、クロミプラミン(アナフラニール)、アモキサピン(アモキサン)など。
効果は強力だが、副作用も強い。
副作用は、めまい、ふらつき、口渇、便秘、排尿困難、手の震え。

四環系抗うつ薬

マプロチリン(ルジオミール)、ミアンセリン(テトラミド)など。 三環系抗うつ薬に比べて副作用は軽いと言われる。眠気、だるさ、食欲亢進などの副作用がある。不眠や食欲低下のあるうつ病には有効。

2000年以後に発売された新しい抗うつ薬

SSRI:フルボキサミン(ルボックス)、パロキセチン(パキシル)、セルトラリン(ジェイゾロフト)、エスタシロプラム(レクサプロ)
SNRI:ミルナシプラン(トレドミン)、デュロキセチン(サインバルタ)
NaSSA:ミルタザピン(リフレックス)
副作用は、眠気、嘔気、めまい、頭痛、過食、発汗など。

抗うつ薬と性機能障害

ミルタザピン(トレドミン)<フルボキサミン(ルボックス)<エクスシタロプラム(レクプロ)<デュロキセチン(サインバルタ)<イミプラミン(トフラニール、三環系)<パロキセチン(パキシル)<セルトラリン(ジェイゾロフト)

軽い障害から最後のほうは重い障害になります。

躁病(躁うつ病)治療薬

炭酸リチウム(リーマス)、バルプロ酸(デパケン)、カルバマゼピン(テグレトール)、ラモトリギン(ラミクタール)、非定型抗精神病薬の一部(商品名オランザピン、アリピプラゾール)、定型抗精神病薬の一部(薬名ハロペリドール、クロルプロマジン、レボメプロマジン)

躁病(躁うつ病)治療薬の血中濃度の測定

炭酸リチウム(リーマス)、バルプロ酸(デパケン)、カルバマゼピン(テグレトール)は、血中濃度の測定が可能。特に炭酸リチウムは中毒症状を起こしやすいので、血中濃度の測定が必須。
炭酸リチウム中毒の症状:食欲低下、吐気、嘔吐、下痢、手足の震え、眠気、力が入らない、進行すれば昏睡。

アカンプロサートカルシウム(レグテクト、2013年5月発売)

アルコール依存症患者における断酒維持の補助に使用する。
心理社会的治療と併用すること。
断酒の意志がある患者にのみ使用すること。
副作用は、下痢、眠気、腹部膨満、嘔吐、浮腫など。

アルツハイマー型認知症治療薬の副作用

ドネペジル塩酸塩(アリセプト)

目立つ副作用は、食欲不振、吐き気、嘔吐、下痢(1%以上に出現)。不整脈(徐脈、心ブロック)、狭心症、心筋梗塞、肝炎などの副作用は、頻度は少なくても起きた時に重大。

メマンチン塩酸塩(メマリー)

主な副作用は、めまい、肝機能異常、血糖値上昇、食欲不振、体重減少など(1%以上)。使用開始の初期には、めまいと眠気に注意。 定期的な血液検査と、心電図の検査が必要(患者様が検査に協力してくださる場合)。

リバスチグミン貼付剤(イクセロンパッチ、リバスタパッチ)

ドネペジル塩酸塩(アリセプト)、ほぼ同等の効果が期待できる。
貼り薬なので、胃腸系の副作用が少ない(皆無ではない)。
その代わり、皮膚への副作用は多い(約4割)。
循環器系統の副作用は、ドネペジル塩酸塩と同じ程度に出現する。

自由で孤独な時代を生きるための7カ条

上西個人ホームページより

以下の内容は、「ホワイトハンズ大学:統合失調症患者の性:薬の副作用による性機能障害、妊娠と出産」というサイトの要約です。

非定型タイプのリスペリドン(商品名:リスパダール)やオランザピン(商品名:ジプレキサ)などの薬では、男性では射精・勃起障害や逆行性射精(射精する感覚はあるが、精液が出てこないこと)、女性では生理不順やオーガズム不全、といった副作用の出る場合もあります。
スルピリド(商品名:ドグマチール)では、男性でもおっぱいが大きくなったり、女性では生理が止まって母乳が出るなど、妊娠中と同じような反応(「高プロラクチン血症」と呼ばれる症状)が出ることもあるようです。
新世代の抗精神病薬であるアリピプラゾール(商品名:エビリファイ)では、性機能不全が起こりにくく、逆に性欲亢進効果がある、という報告もあります。
同様に、フマル酸クエチアピン(商品名:セロクエル)でも、性機能障害が起こりにくいとされ、こちらも性欲亢進効果があると言われています。
いずれも、服用量や体調、環境等によって薬の効果は変わるので、一概に言うことはできません。
薬の量を調整することで性欲の低下を緩和できる場合もあるので、恥ずかしがらずに主治医に相談することが大切です。

その他の主な副作用(持続勃起症と月経停止、乳汁分泌)

男性の場合、薬の副作用で、ごくまれに「持続勃起症」=陰茎が勃起したままで痛みを伴う症状が起こる場合があります。この場合は、速やかに泌尿器科を受診してください。
女性の場合、薬の服用を増やすことによって、月経が停止することがあります。月経の停止は女性にとって深刻な問題であり、薬への不安感を呼び起こす問題でもあります。しかし、月経の停止によって子宮や卵巣が萎縮することは少なく、女性としての性機能が著しく低下することはありませんので、過度に心配する必要はありません。不安な場合は、主治医と相談の上、薬の量を減らすなどの対処法をとってください。
また、乳汁分泌も女性によくある副作用ですが、基本的に身体的な心配は要りません。生活に不便を感じるようでしたら、主治医に相談してみてください。

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